生活への影響
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INDEX
1 生活への影響1)
頭頸部(とうけいぶ)がんによって、人が生きるために必要な機能や日常生活を送るために重要な機能が影響を受けることがあります。
生きるために必要な機能
- 食事
- 呼吸 など
日常生活を送るために重要な機能
- 聞く
- しゃべる
- においをかぐ
- 平衡感覚 など
頭頸部が司る、さまざまな機能
2 食事への影響1),2)
頭頸部がんによる症状としてだけでなく、その治療により、食事の際に行う、摂食(せっしょく) 、咀嚼(そしゃく)(食べ物をかみくだくこと)、嚥下(えんげ)(食べ物を飲みこむこと)などが難しくなることがあります。
- 適切なリハビリ、食事のとり方や工夫のしかたを習うなどの指導を受ける
- 噛む、飲み込むなどの機能の低下を助けるために補助器具を使用する。
補助器具の例:舌接触補助床(PAP)
手術によって舌の動きが悪い場合に使用することがある。舌の動きを助けるために、上の歯などにひっかけて使用する。
3 会話への影響1),3)
頭頸部がんにより、のどが痛む、声がかすれる、呼吸が苦しくなるなどがあらわれ、話しにくくなることがあります。
- がんの影響だけでなく、がんの治療もこれらの機能に影響することがある。
- 空気と食べ物の通り道を別々に確保するための治療を行うこともある。
- 手術で声帯を摘出した場合は声が出せなくなるため、発声のトレーニングをしたり、器具を用いたりする。
電器喉頭:マイクのような器具を喉の下にあて、振動させながら発声する。
4 外見への影響
頭頸部がんが進行した場合やその治療により、 顔かたちや頸部(けいぶ)などの「見た目」にも影響することがあります。
- 鼻、顎(あご)、頬(ほお)など、顔面の表情や容貌が影響を受けることがある。
- 体の他の場所から皮膚や筋肉、骨などを移植する再建手術の技術が向上している。
5 チームで支える
頭頸部がんの治療ではさまざまな専門家がチームで患者さんを支えています。
- 患者さん個々によって状態や悩み、希望、困りごと、心配ごとなどが異なるため、さまざまな専門家が必要となる。
- 治療や治療後の生活を支援するために専門家がチームで患者さんを支えている。
1)日本頭頸部癌学会Webサイト「頭頸部がん 『頭頸部がん』の特徴」
2)国立がん研究センターWebサイト がん情報サービス「がんと食事」
3)国立がん研究センターWebサイト がん情報サービス「喉頭がん 療養」