化学療法/化学放射線療法
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- 頭頸部がんの主な治療法
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INDEX
1 薬物治療1),2)
頭頸部がんの薬物治療には主に化学療法、分子標的薬、免疫チェックポイント阻害薬による治療があります。
2 薬物治療/化学療法1)
化学療法は細胞の増殖の仕組みを邪魔することでがん細胞を攻撃します。また、がん細胞だけでなく、正常な細胞にも影響します。
症状緩和、QOL向上を期待して投与する。
手術ができない場合や転移がある場合など。
全身に作用するため、さまざまな副作用が出現する。
- アレルギー反応
- 吐き気や食欲低下、下痢
- だるさ
- 口内炎
- 脱毛
- 肝機能障害や腎機能障害
- 血液の異常(白血球減少や血小板減少、貧血) など
3 薬物治療/分子標的薬1),3)
がん細胞の増殖等に関与する分子を狙って攻撃する薬で、がん細胞が多く持つタンパク質などに作用してがん細胞が増えるのを抑えます。
従来の抗がん薬
- 細胞の分裂や増殖の過程を傷害する。
- がん細胞だけでなく、正常な細胞も攻撃する。
分子標的薬
- がん細胞の発生や増殖に関わる特定のタンパク質などを攻撃する。
※薬の種類によっては、皮膚炎や肺炎、下痢、肝機能障害、高血圧、インフュージョンリアクションなど、さまざまな副作用が出ることがある。
4 薬物治療/免疫チェックポイント阻害薬1)
頭頸部(とうけいぶ)がんに対する薬物療法として、免疫チェックポイント阻害薬を使用する方法があります。
- がん細胞は本来、免疫で排除されるが、がん細胞には免疫の攻撃にブレーキをかける働きがある。
- 免疫チェックポイント阻害薬は、がん細胞が免疫の攻撃にブレーキをかける働きを抑える。
※副作用として全身に症状が出る可能性がある。治療直後に起こる副作用のほかに、治療が終了してから数週間から数カ月後に起こるものもある。
5 化学放射線療法4)
頭頸部がんでは放射線治療と化学療法を同時に行う化学放射線療法が行われます。
メリット |
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デメリット |
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化学放射線療法のスケジュール例
1)国立がん研究センターWebサイト がん情報サービス「薬物療法 もっと詳しく」
2)日本頭頸部癌学会 「頭頸部癌診療ガイドライン2022年版 治療」
3)日本製薬工業協会Webサイト「くすりの役割と未来 『分子標的薬(ぶんしひょうてきやく)とは、なんですか?」
4)日本頭頸部癌学会Webサイト「頭頸部がん化学療法(抗がん剤治療)」